船内放送
「え~ただいま本船は御蔵島海上不良の為
八丈島へ直行いたします」
AM7:30
昨夜ぐっすり寝たキヨーノが甲板に出て海の状況を見てみると!
そこには信じなれない程の日差しと凪の海面が。
これは写真を撮らないとでしょ!
っでことで上記の画像です。
思わず独り言。
この天気は最高だよ。
久しぶりに天気に恵まれた釣りが出来そう。
それもジョーで。
AM9:20
船は予定通りジョー底土港に接岸。
降りる乗客は数十人。
釣り客は俺たちを含めて6人くらい。
ブラQ
「あれっ釣りの人少ないじゃん」
キヨーノ
「そうだね、たぶんみんな三宅島で降りたんだよ
ジョーは遠いから敬遠されてるのなか~」
そこにほっぺを若干赤くした名人が登場
名人
「うー、昨日は寝たの4時ごろやったでー
三宅島に到着しますっていうアナウンスが聞こえた頃に
ようやく寝たでー」
キヨーノ
「え~、三宅って朝じゃん。
何時間も寝てないよ、それ!」
名人
「いや~興奮して寝れんかったんよー
久しぶりの米酒も効いた・・・」
ブラQ
「名人、大丈夫!?
うー、うー、いっとるで!」
名人
「おぉー米が残ってるかなー
船下りたら回復するやろー」
下船すると、日差しが眩しい。
キヨーノ
「名人!?この天気ヤバくない!?」
名人
「これは事件デスヨ!アブないですよ!
近年まれに見る天候ですよー」
ブラQ
「すでに暑いっすよ!」
待合所までカートを転がし、上に上がろうとエレベーターを探す。
エレベータがナイツ・・・
ブラQ
「これどうやってあがるの?」
名人
「スロープ上がるしかないやろ・・」
ブラQ
「すっげー急坂だよ。無理・無理やで」
キヨーノ
「いけるよ!俺は行くよ!」
ブラQ
「無理。名人遠回りだけどあっち回ろう!」
遠回りして坂を上り早くも辛そうな2人。
名人
「うーっぷ
オエっー」
キヨーノ
「ブラQこの人大丈夫?
オエオエ言ってるけど。。。」
ブラQ
「名人のオエオエはいつもの事ですよ
いつものルーティーンに入ってますよ」
キヨーノ
「そうなの?どっか具合悪いんじゃないの?」
名人
「うー胃酸がすっぱい・・・
米が効いてるな~」
辛そうな名人
あとで判明しましたが、彼は船酔いしていた様子。
そういえば過去にもジョーへ来たときは
必ず船酔いしていた事を思い出しました。
確か以前にジョームと3人で来たとき、
朝方レストランで朝食を食べに行こうぜ!って事で
ジョームが朝定食を注文しキヨーノがカレーを頼み、
名人が注文しようとした瞬間。
名人
「ちょっと俺、外に行って来るわ!」
と言い残しそそくさと出て行った・・・
ジョームが、「アイツどっか行けよ!飯食ってるんだからよ~」
窓越しに見える背中が小刻みに震えて居たのを思い出しました。
そうです。
完全に船酔いして大海原にゲロをしていた若い名人でした。
そんな気分が悪そうな名人を尻目に、
久しぶりのジョーの空気を吸い込むキヨーノ
レンタカーの迎えを待つ間に地元の釣り師と雑談。
名人
「ここの先端はどうっすか?」
お父さん
「この間、泳がせで竿が三箇所からバラバラにされたよ!」
名人
「マジっすかースゲー!
やっぱジョーはスケールが違うでー」
さっそく情報収集をしてよく話を聞いていると、
大島や三宅もすごいけど、ここジョーはさらに上を行ってる。
大物の話が尽きないお父さんの話。
話半分でもスケールがデカイぞ!
名人
「ところで最近、どうですか?
釣れてますか~」
お父さん
「ここ一週間は天気も悪かったけど
あまり釣れてないな~
いい話は聞いてないぞ~」
キヨーノ
「そうなんですか~
きょうあたり、この風だったらどこがいいすかね~」
お父さん
「八重根くらいかなー
さっきアイガエ見てきたけど先端は被ってたし
軍艦は向かい風になるからな~」
名人
「そうっすかー
あんまり良くナイツなのね・・・」
そこへレンタカーを借りてきたブラQが到着。
ブラQ
「借りてきたでー
どこへ行くか決めたんですか~?」
キヨーノ
「この風だと八重根がいいらしいでー」
お父さんに別れを告げて一路八重根港へ向かう。
途中にスーパーを発見したので食料を買い込む。
そのスーパーで駐車場整理をしていたおじさんに
キヨーノが八重根に行く道順を聞いてみた。
キヨーノ
「あのーすみません、ここから八重根はどうやって行ったら
良いですか?この道まっすぐですか?」
よく日焼けしたおじさんの目が一瞬キラっ!と光ったのを
オイラは見逃しませんでした!!!
後で判ったがこの方、八丈島では有名な釣り師、Yさんだった!
Yさん
「八重根はあの信号を右に曲がって、
その先を右に行って真っ直ぐ向かえば突き当たりが
八重根の低堤にぶつかるよ!」
キヨーノ
「ありがとうございます」
Yさん
「ところでニイさん方、八重根で釣り?
何やるの?」
キヨーノ
「上物です、カゴ釣りでもしようかな?と思ってます」
Yさん
「カゴだったら先端がいいよ!
ハリスは8号以上じゃないと切られるから
太いハリス付けないとダメだよ!」
キヨーノ
「マジっすか!5・6号じゃダメっすか?」
Yさん
「エースだったら獲れるけど、
オオカミが来たら一発でアウトよ!」
キヨーノ
「えぇーやっぱ話がデカイな~」
Yさん
「今日は八重根くらいしか釣る場所無いから
頑張ってよ!」
名人とブラQが買い物から帰って来た。
名人
「あんた、あの人と何話してたんですか?
何か情報あったんですか?」
キヨーノ
「八重根の行き方聞いてたんだよ!
そうしたら、ハリスは何号からがいいとか、
この場合はリールをフリーにして釣るとか
すっげー詳しく教えてくれたよ!」
名人
「ハリスは何号?使うの?
今は何が釣れてるって?」
キヨーノ
「いや、もう忘れちゃった・・・」
ブラQ
「ズリー!このおやじズリーで!!!」
名人
「あんた教えたらいいやん!
いい情報は共有したらええやん!」
キヨーノ
「なんか言ってたっけ?よく聞いてなかったのよ・・・」
名人
「出た!もうすでに情報戦が始まってるんですか?
ブラQ、気を付けないとダメやで、この男はこういう男よ!」
ブラQ
「えー情報、完全に遮断っすか?
えーえーえー判ったでー
もうこの人は当てにしなきゃええやん!!!」
名人
「そうや!俺は絶対負けへんでー」
Yさんに聞いた道順で無事に八重根低堤に到着。
車は堤防の中に入れないから、降りて移動。
正面に広がる八重根低堤。
名人
「アブねーな~
ジョーの堤防はアブねーで!」
ブラQ
「降りてみますか?」
名人
「うん、荷物降ろして行こうえ!」
荷物を引きながら堤防全体を見渡し、海の状況を確認する。
名人
「先端もいいけど、あの地磯のキワもアブねーで!」
キヨーノ
「反対側の一段上もアブねーぞ!」
まずは堤防を一回りパトロール。
今日は日曜と言うこともあって先端には数人の釣り人が鎮座。
キヨーノ
「この人数じゃ先端は入りにくいね・・・」
名人
「そうやな~、必ず先端が良いとは限らんし、
東側も見て見ようえー」
一段高い場所を見てみる。
すると、ダイバーが多数潜っている。
名人
「こっちはダメや・・・
あれ見てん!ダイバーやっ!」
キヨーノ
「ほんとだ・・・一杯いるじゃん」
名人
「ここも捨てがたいけど、ダメやな
ダイバーが居るってことは魚も豊富なんやでー」
残念ながら東側は断念。
反対側の西側で釣り始めることに決定。
それも先端からかなり離れた堤防根元で開始。
名人
「さっき、いい潮目が出来とったし
あの地磯の先のサラシもいい感じやし」
キヨーノ
「オイラもここで良いと思うよ!
まずはやってみてダメだったら徐々に先端へ行こう」
という事で、まずは根元で釣り開始。
今日はキヨーノが即効仕掛けを組んで釣りを始める。
キヨーノ
「行くよー!
開幕一投目
イケー!!!
吹いた~・・・」
一投目はブランクを感じさせるバックラ。
軽く処理して二投目。
「今度こそ行くでー」
「ピュー!!!」
いいね~ABUいいよ!
今日のオイラはいつもの
アンタレス15号(小)を使って勝負です。
キヨーノタックル
グレーダー4号5.7M
ABUCSロケット6500 ナイロン6号
アンタレス15号(小)
激震天秤
ズレマ栓
名人タックル
剛弓 紀州 3.5号6.3M
RYOGA2020HL PE2.5号
アンタレス10号(小)
激震天秤
ズレマ栓
ブラQタックル
剛弓マダイ3.5号-6.3号
RYOGA2020HL PE2号
アンタレス10号(小)
激震天秤
ズレマ栓
名人とブラQは今年から尾鷲で経験した敏感な当たりに対応するべく
ゲーム性を重視したライトタックルに目覚めたらしい!
名人
「グレーダー4-63は重くて一日持つのは疲れるでー」
そう赤煙突のカゴスタイルは竿を持って当たりを待つ事が多いので
竿掛けに置かない場合が多い。
だから一日真剣に釣りをすると腕がパンパンになる。
その仕事に疲れたと言う名人
名人
「キヨちゃん、この紀州はいいでー
一回使ったらもう他のタックルは重くて使いたく無くなるで」
キヨーノ
「え~そうなの?でも大物掛かったら獲れるの?
秒殺で切れるんじゃない・・・」
名人
「まーそう簡単に大物が来るとは限らないやんか!
まずは当たりを獲って、やり取りしてみらんとわからんでしょ!」
確かに名人はカゴ釣りの新たな世界へ足を踏み込んだご様子。
何度か仕掛けを流すが、反応なし・・・
名人はまだ仕掛けを流していない。
棚取りをしてみたり、このバランス変や~とか言って
一向に釣りが出来ない状態。
名人
「あぁー変や!なんか変やでー
どしたんかえ~」
自分自身に文句を言う名人。
紀州、凌駕タックルが噛み合っていないとの事。
一方のブラQも横から来る風に苦戦して仕掛けが全く飛ばないと嘆く・・・
ブラQ
「仕掛けが軽すぎるんや~
やっぱカゴスペじゃないとダメなの?」
名人
「紀州は一旦やめよう。ここはグレーダーにするで!」
と言い出し今度はグレーダーとカルカッタのコンビに切り替える
っが・・・
ここでもアクシデント。
最近全く上記タックルを使っていなかった&
メンテナンスも怠っていたツケが来る・・・
名人
「なんかえ~カルカッタのギアがカリカリ言ってるでー
ヤベーバックラする・・・本気で投げれない・・・」
堤防に着いて2時間あまり、仕掛けを組んではダメ出し
別の仕掛けを作ってはダメ出しの連続で疲れてきた名人。
名人
「ちょっと気分転換に散歩行って来るで」
キヨーノ
「だったらオープニングムービー撮ろうよ!」
名人
「いいで~」
「はいどうもー!!!」
「やってきました八丈島」
「天気がいいです!ヤバいです!」
ムービーを獲り終えて名人がようやく釣りを始める。
その間に釣れた魚はキヨーノの木っ端メジナ一匹。
名人
「さかなー!
一投目からさかなー!」
威勢がいい声が掛かる。
名人
「キヨちゃん、ムービーどうしたん?
早よーカメラ回してくれんかえ~!!!」
キヨーノ
「いや~名人、なんかムカ付くね~
回しますよ!はい魚!」
名人
「いや~一投目から魚ですよ!
やっぱ俺は持ってるか~?」
キヨーノ
「あんまり竿が曲がってませんけど・・・」
出た・・・
最悪の魚・・・
タカノハ系の魚。
これは「
ミギマキ」・・・
この魚が釣れるってことはまったく潮が効いてない証拠。
名人
「まいったな~」
キヨーノ
「まいったね~」
名人
「どうするよ・・・」
途方に暮れていた所に釣り道具を持ったYさんが、
後ろを通り過ぎようとしていました。
キヨーノ
「さっきはどうも!」
Yさん
「おぉーここじゃ釣れないよ!
先端行かなきゃ釣れないよ!」
キヨーノ
「えぇーやっぱそうですか・・・」
Yさん
「ここでやってもせいぜいエース、運がよければカツオ
他は期待出来ないよ!」
キヨーノ
「マジっすか・・・
先端なの・・・」
Yさんが名人のアンタレスを見た。
Yさん
「あれーその先端が尖がっているカゴって
確か江戸川のラーメン屋が作ってるカゴじゃない?」
ブラQ
「はい、そうです。僕らが作ってるんです」
Yさん
「なんだそうなんだ~!
いや~尖がってるから目立つんだよ。
なんだこの形と思ってさー
あんたらだったのー」
キヨーノ
「はい、あのTシャツの彼が手作りで作ってます」
Yさん
「だったら釣らないとでしょ!
俺は先端行くから、後で来れば」
キヨーノ
「はい、もうちょっと粘ってダメだったら
お邪魔しますんで、よろしくお願いします」
Yさん
「はいよ!
じゃお先に先端でオオカミでも釣っちゃおうかな~」
ルンルンで先端へ歩いていったYさん。
名人
「先端行くのは簡単だけど、もう少し粘ろうえ~」
ブラQ
「いや~、俺はマダイ釣りたいけー先端へ行くで!」
そういって早々とブラQは先端へ移動しました。
残った名人とキヨーノの2人。
この後どうなったのか?
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